Weekly Global News|Instagramのライブコマース実施結果

エスティローダー社も「美白」見直し、Qoo10メガ割が美容マニアに広まった理由、SNSでバズったクレンジング他
臼井杏奈
2020.09.04


今回は試験中のInstagramライブコマースで配信を行った美容ブランドや、日本で話題の「Qoo10メガ割」の考察、バズった新商品などをお送りします。

NEWS|エスティローダーも「美白」見直し、社内反発も

日本の「エスティ ローダー」公式サイト
日本の「エスティ ローダー」公式サイト

米ブルームバーグが入手した社内メモによると、エスティ ローダー社はスキンケアとメイクアップの製品を再検討する予定だ。その中には「ブライトニング」や「ライトニング」といった美白に関する用語についての検討も含まれるという。これはBLM(Black Lives Matter)に端を発する人種差別問題と、美容業界の美白商品に関する一連の流れを受けたもので、社外だけでなく社員からも反発があったという。 記事元:Bloomberg

考察:美容業界での一連の流れは、ジョンソン&ジョンソンが6月に美白効果を謳う化粧品の販売を中止したことに始まり、製品だけでなく美容業界の経営陣の多様性など、多岐にわたって議論されることとなりました。美白に関する文言の使用中止はロレアルやユニリーバも早々に発表していただけに、遅れをとった印象です。

一方で中国や日本ではこういった対応に「白人賛美ではない」と反発する声も。欧米とアジアでは美白問題への議論の視点が違うとはいえ、日本でも表現方法をアップデートしていく必要があるでしょう。メディアも責任重大です。

関連記事:

・米・医薬品大手、美白製品の販売中止:カラリズムと「白人賛美じゃないのに」批判の誤り(The  HEADLINE・一部有料

・ビューティ業界が黒人差別に対して立ち上がるも課題は山積み 大手企業の人種構成を公表(WWD JAPAN.com

NEWS|「ロレアル パリ」オンラインでヘアカラーコンシェルジュ

このサービスではトレーニングを受けたカラープロフェッショナルとのビデオチャットやARでのカラー試着、ハウツーやトレンドに時間する記事などを通じて、曜日や時間を問わず消費者のカラー選びをサポートする。新型コロナの影響で在宅ヘアカラーの需要が急増し、「ロレアル パリ」では過去数か月、ヘアケアに関する問い合わせが40%増だったという。

記事元:Global Cosmetics News

NEWS|Instagramのライブコマース、美容ブランドの配信結果

Dragun BeautyのInstagram(<a href="https://instagram.com/dragunbeauty?igshid=10wzig44v1mbn">@dragunbeauty</a>)がストーリーズに投稿したストア機能
Dragun BeautyのInstagram(@dragunbeauty)がストーリーズに投稿したストア機能

Facebookは6月、カスタマイズ可能なオンラインショップを無料制作できるショップ機能の提供を開始し、日本でも展開された。このショップはInstagramにも連携でき、導入に取り組むライブショッピングでも配信に組み込むことが可能。既に一部のアカウントが試験運用している。

美容業界では、インフルエンサーが設立した美容ブランド「Dragun Beauty」と「U Beauty」がライブコマース機能を使用開始した。「Dragun Beauty」の7月9日の配信では、ブランドをプロデュースするニキータ・ドラゴン(@nikitadragun)の830万フォロワーのうち4万3000人程が視聴。Instagramの広報担当者によると、商品ページは3万3000PVを達成し、5000個の商品がショッピングバッグに追加されたという。「U Beauty」は具体的数字を控えたものの、通常のライブ配信より視聴者が多く、販売も「とてもうまくいった」と回答している。 記事元:Glossy

考察:アメリカでもライブコマースはまだ始まったばかりですが、Instagramのライブ配信はコロナ禍で盛んになりました。多くの場合、ブランド担当者やプロデューサー、メイクアップアーティストが登場していますが、コンテンツとして音楽配信を行なったりと飽きさせない工夫を行なっています。中国でもゲストに芸能人を招待したり、割引クーポンや特典を用意したりと工夫していますが、Instagramでは後者は難しそう?「U Beauty」の次回のライブは9月9日に行われるそうなので、ぜひチェックしたいところ(時差ありますが…)。

関連記事:フェイスブックが無料でオンラインショップを作れる「フェイスブックショップ」の提供開始 今後はライブコマースにも対応予定(WWD JAPAN.com

TOPICS|Qoo10のメガ割が美容マニアに広まるまで

eBayが買収した格安ECモール「Qoo10」が年に4回行うセールイベント「メガ割」が1日にスタートしました。セール期間は10日間で、20%クーポンを1ユーザーあたり計10枚配布。クーポンは3次に分けて配られ、1枚につき対象1アイテムが割引適用されます。

このセールは昨年も行われていましたが、特に知名度を伸ばしたのは最近のこと。前回は6月に行われ、その際には多くのYouTuberらとタイアップ広告を打っていました。プロモーションもハマり、回を重ねるごとに「年に4回セールが行われる」ことが認知されるように。また一般ユーザーの口コミが認知度向上に大きな影響を与えました。

このセールでは限られた枚数と期間という制限があるため「次に何を買うか吟味する」というムードが生まれています。そこで、SNSでは情報交換が盛んに行われ、特にTwitterでは「#メガ割で買うカートの中身見せて」というハッシュタグが流行り、多くの美容マニアが自分が購入したもの・購入する予定の製品を見せあっています。

「#メガ割で買うカートの中身見せて」のハッシュタグはセール前からスタート
「#メガ割で買うカートの中身見せて」のハッシュタグはセール前からスタート

このような動きが期間中に行われただけでなく、セール後にも購入品の紹介が行われたことで、買い逃した人にもセールの存在が認識されるように。ストーリーズで購入品やおすすめをシェアする人も多かったようです。

近年Qoo10は韓国製品が増えており、公式ショップも続々オープンしています。その影響で美容マニアにはなじみ深いサイトとなっていますが、もともと主力のアパレルや、家電・日用品なども幅広い世代で話題となっています。

関連記事:20代女性に人気の「Qoo10」 韓国ファッションが充実(日経X TREND

■ 今週のバズりもの

ロート製薬「AUNA マイルドホットクレンジングジェル」

ロート製薬は今秋、EC限定の新ブランド「アウナ(AUNA)」を登場させ、第1弾製品として日本初の界面活性剤を配合していないホットクレンジング「マイルドホットクレンジングジェル」(36回分、3200円)を発売する。(中略)毛穴の黒ずみや角栓詰まりなど毛穴悩みを肌にやさしい方法で解消したい人をターゲットに開発。“肌にいいものだけで肌を洗う”“環境配慮に考慮”を重視し、美容液成分でメイクを落とすために界面活性剤不使用のクレンジング製剤の開発に着手した。

考察:SNSで「使ってみたい」と反響が大きかった製品。この製品に注目する人の大半は、界面活性剤が実際にどういう働きをし、デメリットは何かと完全に理解しているマニアではなく、「界面活性剤フリー=肌に優しい」という認識を持っています。そのうち○○フリーだらけのクリーンビューティもトレンドになる?

■ 注目の新ブランド「Rare  Beauty」

Photo:<a href="https://www.rarebeauty.com/">Rare Beauty</a>
Photo:Rare Beauty

歌手・女優のセレーナ・ゴメスがプロデュースするコスメブランドで、セフォラと公式ECのみで3日に発売。価格は4〜29ドルで、ファンデーションは48色を展開。全製品売り上げの1%をメンタルヘルスサービスを支援するレアインパクトファンドに寄付するそう。製品の発表直後から日本でも話題になりました。余談ですがこの話題に関する私のツイートが4000いいね超えの反響で、「パッケージが可愛い」との声が多かったです。やはりパッケージは大事。

■ この記事も読みたい

・伊勢丹新宿店1階に各フロアの厳選アイテムを扱うショップがオープン、約1300点を展開(Fashionsnap

三越伊勢丹が、デイリーアイテムを展開するショップ「イセタンシード-デイリーインデックス-(ISETAN Seed -Daily index-)」を伊勢丹新宿店本館1階に出店する。オープン日は9月2日。美容製品では「ウカ」などがラインナップ。

・「エコストア」がコンビニで洗剤を量り売り、病院内のナチュラルローソンへも導入予定(WWD JAPAN.com

ナチュラルローソンで洗剤の量り売りのテスト販売を開始した。ニュージーランドの自然派洗剤ブランド「エコストア(ECOSTORE)」の食器用洗剤、洗濯用洗剤、デリケート用洗剤、柔軟剤の4種類が対象。

・(米)サリービューティHDが特典付きクレジットカードを発行(Global CosmeticsNews

カードはゴールドとプラチナの2種で、カードに応じた2段階の割引や特典、購入に応じたリワードの付与が行われる。同社はプロ向け製品を提供しており、一般消費者からプロまでに活用されることを見込む。

***

来週はコロナ禍でオンライン販売の新たな方法などもちらほら見かけるようになったので、面白い・参考になる施策まとめをしようかなと思っています。中国レターでもリクエストのあったライブコマースについて書く予定です。

こういった感じでリクエストは積極的に拾いたいので、ご意見ご感想・リクエストをこちらまで送っていただけると嬉しいです。

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Writing : Anna Usui - supported by ‘the Letter’

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